2023.10.12
介護職 50代 女性
現病歴
数日前に仕事中に患者さんを起こそうとした際、ぎっくり腰になったが、痛みのため仕事に行けないと来院
来院時所見
背筋を真っ直ぐさせた状態で入室。痛くて腰を全く曲げることが出来ないと訴えあり。入室からベッドサイドに座る動作観察にて疼痛の原因を推測。念のため腰部に関する検査やテストを施行。特に問題となる所見なし。
症状に対する仮説とアプローチ
入室時は背筋真っ直ぐのままの状態であり、体幹前屈は痛くて出来ないということだった。しかし、ベッドに座る際、無意識に痛みも感じず体幹を前傾しながら座ることが出来ていた。(人間は椅子に座ったり、立ち上がる際には必ず体幹を前傾しながら重心移動で行うため、下肢の筋力をさほど使わず動作を行う)腰痛の85%は原因不明といわれており、レントゲンやMRIなどの画像検査を行っても特定できないと言われている。この方は何度もぎっくり腰の経験があり、ぎっくり腰への恐怖心は相当なものだった。腰そのものの筋線維や筋膜の損傷は治癒していても、脳内で勝手に痛みとしてループすることがある。腰部へのシャム鍼(ツボに刺さない鍼)+座位での体幹前傾運動を数回実施にて疼痛ほぼ消失。翌日職場復帰。
コメント
鍼治療による安心感と鍼治療後に疼痛のでない範囲で前傾動作を繰り返すことにより、「本当は腰は治っており、痛くないんですよ」と言うことを脳に働きかけることで改善することができしました。